宗教や心のこと

宗教や心について、考えたこと

浄土真宗を称するS会 ⑵

前回、偽装勧誘により浄土真宗を称する新興宗教団体であるS会に引き込まれたと書きました。

彼らは最初は宗教をあまり匂わせず、まずは友人関係を築くことから始めました。「勉強会」の他、いろんなイベントごとにも誘われました。彼らは極めてフレンドリーでした。

「勉強会」では、国内外のベストセラー本などを題材にして、それらもなかなかのものだが、親鸞聖人の教えはそれらを完全に凌駕している旨の説明がなされました。そのときは浄土真宗の何たるかを知らなかったので、そういうものかと思いました。「先生」と呼ばれるS会講師が、仮にも宗教の話をしているのに、所属を名乗ろうとしないことと、周りの人(実は信者)も「先生」に対する情報をほとんど何も言わないことが、不思議でした。

複数の講師と会いましたが、いつまで経っても自己紹介せずに「お互い徐々に、自分自身の内面を明かして理解を深めていくものですよね?」と、同意を求めてくる講師も居て、「それはメンバー同士の話。話をすり替えている。」と思いました。

またメンバー達は極めてフレンドリーではあったものの、講師が語る教義が納得できなかったこと、正体を名乗らないこと、またネットでの仏教講座コース受講をメンバーが強く勧めてきたことから不審感が強まりました。

そこでネット検索してみたのですが、情報が大量に出て来て、ここで初めてS会の偽装勧誘に引っかかっていたのだと認識しました。メンバーは実は信者で、講師たちと役割分担して、布教活動をしていたのでした。講師の一人は、浄土真宗の正統である本願寺の布教師のことを先輩と呼んでいましたが、嘘でした。ミスリードが狙いでした。

この時点で、彼らと知り合ってから数ヶ月経っていましたが、入信も入会もしていなかったため、割とアッサリと距離を置く事ができました。ちなみに元々最初コンタクトを取ったとき、当然ながら新興宗教団体の下部組織だとは思っておらず、当然入信するつもりも無かったので、距離が置けてやれやれと思いました。

LINEで通信を受け続けているのは、私をLINEグループに入れた人にはちと気の毒ですが、興味深いからです。毎回独善説法が送信されて来ますが、カルトの洗脳手法を使ってあって、真面目で自罰的な人は信じても不思議ではありません。なおS会の教祖は高齢なので、数年のうちに死亡する可能性が大です。そのとき会員たちはどういう行動を取るのか、代替わりでさらにカルト化するのか、あるいは健全化するのか等にも関心があり、それを生で知りたいと思っています。