宗教や心のこと

宗教や心について、考えたこと

茹でガエル

昨年12月、2030年代半ばには日本で電気自動車以外の自動車の販売が禁止になる等の報道が全国を駆け巡りました。これは10月に菅首相が「国内の温室効果ガスの排出量を2050年までに実質ゼロにする」という、いわゆる「カーボンニュートラル宣言」を受けて経済産業省を中心に議論されていたものの一部がメディアに漏れたものだそうです。

 

これは正確にはエンジンのみの車が販売できなくなるというもので、ハイブリッド車はOKです。ノルウェーは2025年までにガソリン・ディーゼル車の販売が禁止となり、英国に至っては2035年にはハイブリッド車さえも販売禁止になることから、それらの国と比べると、日本の規制は緩いと言えます。造船や家電が凋落したいま、日本の強みであるエンジンの技術だけは何らかの形で残したいものです。

 

 

世界がなぜこんなに性急に自動車の電動化に向かっているかというと、地球温暖化の元凶とされている二酸化炭素を、自動車のエンジンが盛んに排出するからとされます。各国政府や環境NGOの御用学者達が二酸化炭素による温暖化効果が暴走して大変なことになるぞと盛んに煽っており、各国のメディアも騒いています。

 

一方、地球温暖化の要因の大半は水蒸気由来であり、二酸化炭素由来は約20%に過ぎないことや、氷河期と間氷期のサイクルなどを挙げて、二酸化炭素悪者説を否定する学者も少なくありません。また地球温暖化で氷が融けているのは南極半島付近だけであり内部はむしろ寒冷化しているという報告もあるのに、それを無視してあたかも南極の陸氷が全体的に融けているかのような報道がまことしやかに流れたりします。

 

またそもそも問題のない大気中の許容二酸化炭素濃度はどれだけなのでしょうか?もう危険域の9割まで来ているのでしょうか?まだ1割なのでしょうか?それを明確にせずして濃度が上昇した上昇したと騒いでも本来何の意味もありませんが、その問いに対しては、私はもちろん、誰も答えられません。それこそ絶対神でもない限り。

 

だいたい、演繹によらない「科学的根拠」などというものは、あっという間にひっくり返されることがあるものです。2020年の今頃、新型コロナが2020年夏~秋には終息するなどと高言していた「専門家の先生」はどこへ行ったのでしょうか。

 

これらの状況、絶対に正しい真実や未来を語れる人はおらず、いうなれば色々な宗教やスピリチュアルが、行ったことも無い死後の世界を、それぞれ絶対の自信を持って説いているようなものでしょう。ただの人は信じたい学説を信じるしかありません。

 

 

しかしなぜ各国政府や有識者は環境NGOの言うことを支持しているのでしょうか?なぜグレタ・トゥーンベリさんが世界的に注目され、活躍できるのでしょうか?

 

シーシェパードのような海洋環境保護活動のふりをしたゴロツキ集団は論外ですが、環境NGOとは基本的にはイデオロギーで頭がいっぱい、結論を盲信してそれにもっともらしく、時に強引に理屈を付けていく人たちなのに?(口だけの「意識高い系」とは違って「行動が伴う」点で偉いと思うし、考え方もマトモで尊敬できる人も居ます。)

 

 

これは地球温暖化は表の理由で、実際のところは各国政府や有識者が「化石燃料が枯渇する前に循環型の社会に移行すること」をより推進させたいと考えているからなのだろうと思います。

 

地球温暖化危機の絶対的な根拠はありませんが、化石燃料の枯渇の方は、昔からあと20~30年で石油が無くなると言いながら、採掘技術の進歩で予想枯渇時期が後ろに後ろにずれていっているものの、将棋でいうと確実に「詰んでしまっている」からです。

 

無策だと遠からず過酷な未来が待っていますが、大衆は得てして「茹でガエル」になる道を選ぶので、地球温暖化で大変なことになるぞ!と脅す環境NGOに乗っかっておくのが得策ということなのでしょう。