宗教や心のこと

宗教や心について、考えたこと

メンタル寿命(3)

引き続き、博報堂の生活寿命についてです。


●45歳以降を引用

45才2カ月 新商品寿命 次々と新しくなる商品のモデルチ ェンジにワクワクしなくなる

45才7カ月 流行語寿命 「今でしょ」 などの流行語を使いたくなくなる

45才11カ月 自分探し寿命 自分探しをするのが恥ずかしくなる

46才0カ月 立ちノリ寿命 立ってコンサートを見続けられなくなる

46才1カ月 バイキング寿命 食べ放題に行っても元が取れないな、と思うようになり、 行かなくなる

46才9カ月 受験寿命 資格取得や入学のための受験勉強に取り組めなくなる

47才6カ月 女子会寿命 女性だけで集まることを女子会というのが、はばかられるようになる

47才7カ月 借金寿命 300万円以上の借金ができなくなる

48才1カ月 バーゲン寿命 セールやバーゲンにわざわざ出かけて、買い物をしたくなくなる

48才9カ月 人ごみ寿命 繁華街やイベントの混雑など、人ごみに足を踏み入れるのが嫌になる

48才10カ月 信号ダッシュ寿命 横断歩道の青信号が点滅し始めたら、渡ることをためらうようになる

49才6カ月 長距離バス寿命 長距離深夜バスで移動することができなくなる

49才9カ月 母親デート寿命 母親と二人でショ ッピングに行くのが、はばかられるようになる [女性]

50才4カ月 誕生日寿命 自分や知人の誕生日に、 特別な食事やケーキやお酒を用意しなくなる

50才11カ月 オープン寿命 新規開店の店や商業施設に行ってみようと思わなくなる

51才3カ月 小言寿命 妻/夫や子供にいくら言っても直らないので、あきらめて小言を言わなくなる

51才3カ月 階段寿命 ちょっと遠くてもエスカレーターやエレベーターを探すなど、 階段を使わないようになる

51才4カ月 焼き肉寿命 焼き肉がヘビーに感じて食べたいと思わなくなる

52才8カ月 冒険旅行寿命 海外旅行には行きたいけれど、アフリカ、 南極、 マチ ュピチ ュ旅行はもう無理

52才9カ月 姓名寿命 よく知っている知人なのに、フルネームが言えなくなる

52才10カ月 ネットオークション寿命 ネットオークションに参加するのが面倒になる

53才4カ月 結婚寿命 結婚や再婚をする気がなくなる

53才4カ月 引っ越し寿命 田舎や海外など、初めての土地で暮らそうと思えなくなる

53才5カ月 カギ寿命 玄関のカギをかけたかどうか、記憶が確かでなくなる

53才10カ月 夜出寿命 日が落ちてからの外出を避けるようになる

53才11カ月 手つなぎ寿命 夫婦で手をつないでの散歩は、恥ずかしくてできなくなる

54才3カ月 モール寿命 ショッピングモールやアウトレットが広すぎて、買い物に行く気がしなくなる

54才7カ月 起業寿命 起業できなくなる

56才6カ月 既読寿命 読んだことが思い出せなくなり、一度読んだ小説・文庫本を買ってしまう

56才8カ月 組み立て寿命 組み立て式の家具を自分で組み立てる気がしなくなる

58才7カ月 フリーツアー寿命 ガイドなしで、自分で計画・行動する旅ができなくなる

58才11カ月 ドライブ寿命 車を運転して出かけることを楽しめなくなる

59才1カ月 恋愛寿命 他人に対して、恋愛感情を持てなくなる

63才8カ月 経済紙寿命 経済に関する新聞・雑誌を読もうと思わなくなる

65才9カ月 薬習慣寿命 薬を飲んだかどうか、すぐにわからなくなる

67才2カ月 介護寿命 親の介護や世話ができなくなる

68才5カ月 自転車寿命 まわりから自転車に乗るのをやめるように言われるようになる

72才10カ月 孫遊び寿命 孫と思いっきり遊べなくなる

 

 

■自分探し寿命;45歳11カ月について。

「自分探し」とは「本当の自分とその本当の自分が心の奥底でやりたいと思っていることを見つける」ことなのだろうと思いますが、現代の若者にとっては当たり前のように重要なことのようです。

 

自分の将来の方向性が決まる進学や就職を前にして、今の子たちは盛んに自分探しをしているようですが、私はそのタイミングではほどほどにしておけば?と思います。下手の考え休むに似たり、そんなものは直観や良縁で決めた方が良いとさえ思います。だいたい十代や二十歳そこそこで自分の心の奥底が完全に見通せる人など、極めて稀でしょう。

 

生物として人間社会を生き抜ける職業スキルを構築しつつ「自分探し」を続ければ良いのであって、「これは違うな」と思ったら転職すれば良いのです。

 

外乱があって絶対に自分の思い通りにはならない世間に出ようというのに、熟考すれば最初から自分にとっての完璧に近い道を歩めるかのような錯覚を起こして、世間に出る前にあれこれ思い悩むのは馬鹿げていると思うし、そもそも自分のやりたいことと完全に一致する道など、自ら起業する以外は存在しません。

 

この「生活寿命」での自分探し寿命は、起業も目指さないで組織の中で見つかるはずのない青い鳥を追い求めていたことに中年になってやっと気が付いて、恥ずかしくなる年齢ということなのでしょう。

 

 

 

■自転車寿命;68才5カ月について。

 

自転車寿命;68才5カ月とあるのに、「自動車寿命」が無いのが不思議ですが、この「生活寿命」が発表されたのは2014年。

 

2019年に池袋で暴走死傷事故(→上級国民騒動)が起こるまでは認知機能が低下した高齢者による自動車運転が社会的関心事とまではなっておらず、当時設問を制作した博報堂さんの(おそらく若い、都心在住の)クリエーターさんの脳中に、高齢者が自動車を危なっかしく運転する姿が思い浮かばなかったのかもしれません。自転車と違って、自動車は運転者が高齢かどうかが分かりにくいからです。