宗教や心のこと

宗教や心について、考えたこと

スピリチュアルとの関わり⑴

私がスピリチュアルと初めて関わりを持ったのはいつだったのか、記憶がありません。書店でスピリチュアル関係の本に手が自然に伸びたのでしょう。

それまでは宗教や形而上のことに関心はあったけれども特定の宗教に入信していたという訳でもなく、仕事が忙しかったので、ただ日々を慌ただしく過ごしていただけでした。

スピリチュアルと言ってもいろいろありますが、私が惹かれたのはニューエイジ系でした。霊視、憑依、UFO、チャネリングなどは、一部に本物が居るのかもしれませんが、見知った全てが偽物としか思えませんでした。これらの系統では特に、詐欺が横行しています。

さてニューエイジで何に惹かれたかと言うと、短い言葉で言えば、「ワンネスと人生の捉え方」です。全から個が生じ、個を通して全が新しい体験をする。個は体験をしながら魂を成長させ、また全に戻っていく。人生はワンネスの体験の場であるというのです。

キリスト教イスラムのように君臨する絶対者がおらず、禅や密教を除く仏教のように、後ろ向きでどこか厭世的なところもありません。宗教のような変な決め付けが少なく、しっくり来る考え方です。

だからニューエイジを知った後の私は、ニューエイジの考え方一色になったかと言うと、そうではありませんでした。「魂のインフレーション」に気をつけなければならない事を知り、それ以上入り込むことを止めたのでした。

「魂のインフレーション」とは、瞑想のワーク中に神格を持つものやワンネスと自分が一体化したように錯覚し自我が肥大化してしまい、自分の世界に閉じこもって狂信的教義を持つ教祖になったり、傲慢になって他者に迷惑をかけるようになることを言い、酷いときは統合失調症になったりもします。本末転倒です。

以来、私は宗教や形而上のことに関心を持ちつつも、内なる声を聞きながら、距離をとったり近づいたりを繰り返し現在に至るのです。