宗教や心のこと

宗教や心について、考えたこと

人は活かして使うもの

休職明けの人が部下になることになりました。詳しい話はまだ聞けていませんが、数年前にパワハラで精神を病んでしまい、しまいに休職に至ったようです。

 

今では劇的に改善されましたが、私の職場は数年前までは職務に対する要求と出来ないときの追及が過大で、メンタルがあまり強くない人がバタバタと斃れる職場でした。10年以上前だと、「お前、まだ居たのか?(=まだ辞めないのか?)」、「給料泥棒!」、「カス、死ね!」などという、今ではアウトなワードを役員が率先して使っていました。

 

私が転職前に働いていた職場も似たようなもので、物理的に到底捌ききれない仕事を与えて「納期は過ぎたけど?」、「一日は24時間あるよな?」などと言って働かせていたものでした。連日早朝から深夜まで仕事をしていたため、そのときはまだ若かったけれども体を壊しかけました。まあ、昔はこんな職場はザラにあったものですが。

 

納期に追われ、上司や関係部署から叱咤され、同僚は皆それぞれに追い込まれているため支援も期待できず、精神的に追い込まれた状態で仕事をするのは、なかなか辛いものがあります。私が真面目で従順な性格だったら、とっくに潰れていたと思います。

 

 


今度部下になる休職明けの人は、年齢は一回りほど年下で、妻子が居ます。ご家族も心配していることだろうと思うので、家族一緒にどこかのファミレスにでも行きたいところなのですが、新型コロナのためそれも出来ません。

 

30年ほど前に読んだ山岡荘八原作・横山光輝作画の「徳川家康」で、「人は活かして使うもの」という家康のセリフがあったように思います。彼がこれから活き活きと働けるように環境を調えることが管理職としての私の仕事であるし、彼が活き活きと働くことは私を含む職場の皆にとっても望ましく、喜ばしいことです。

 

どこまで出来るかは分かりませんが、出来るだけのことはしたいと考えています。